自分らしさとは

自分らしさとは何なのか。
ものをつくる職業を志してからよく考える。
主に作品の制作において、自分らしさを出すべきかどうかという議論はクリエイターではない人達でも聞いたことがあるだろう。

一般的な結論みたいなものはあって、「自分らしさを出そうとしなくても自分らしさは出る」というものだ。
これの前提として、作品制作は自分のつくりたいようにはつくることができないというのが、まず初めにあるだろう。
そして、自分のつくりたいようにつくれないということは、誰かの意向を汲んで制作を行うということであり、そうすると自分がつくる意味はあるのかという考えになり、本当にそれでいいのかと悩むようになるのだ。

これらはものづくりを仕事にしてきた先輩達が既に通過してきたポイントで、そんなに悩むようなことではないみたいだ。
「自分らしさ」や「自分の味」というものは出そうと思って出るものではないのだ。
ただつくるだけでも、人それぞれに違いがあり、出来上がったものに1つとして同じものはない。

完成したその作品は、自分がつくったからこその特徴が出るし、たくさんつくっていけばその中に、「自分」特有の何かが感じ取れるだろう。
これを理解してから、とても気持ちが楽になった。
いわゆる性格としての自分らしさも同じようなものだ。

自分を偽ったり、目指すべき自分をつくりあげたりすることも時には大事だが、結局は今まで生きてきた人生や大事にしてきた考え方というのが自然と性格となって現れて、他人からは「あなたらしさ」として感じられる。
作品づくりも自分の生きてきた今までの行動や信念が形となって現れるのだ。
「感性」とはこれのことを言うのだろう。

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