とあるオランダの芸術家

私は、母親が美術品や絵画が好きであることに影響されて、美術館が大好きである。
美術館というのは入場料がなかなかにするので、そうそう行けるところではないが、そこがまた人を惹き付けるのである。一度行ったらその時は満足するが、また行きたいと思わせる力があると思う。

私が初めて美術館に行ったのは中学1年生の頃であった。割引券をもらったのでせっかくだから家族で行こう!という話になった。
その時の私は、美術に興味はあったが、どちらかというと漫画やアニメの方が好きだった。自分で漫画タッチの絵を描くこともあり、趣味としては満ち足りていた。

美術館についてみると、まずその入場料の高さに驚いた。当時の私は子ども料金だったためそれほど値段は高くなかったが、子どもながらに「大人になったらなかなか来れないだろうなあ」と思った記憶がある。

中に入ってみると、芸術家ごとに小さなスペースがあり、区切られていた。その芸術家のファンからすると極楽のような部屋となるのであろう。そこで何気なく入った部屋で、私は一目ぼれをした。陽の光や水を柔らかなタッチで見事に描かれていた写実画だった。

それから、もともとミーハーの傾向があった私は一気にその画家のファンになった。
その小さな部屋に閉じこもって、ずっとそのオランダの景色や人々を見ていたい気分になった。しかし、美術館というのは広くてたくさんの美術品があるため、ひとつの絵をずっと見ているわけにはいかない。

その日はおとなしく帰ったが、その美術館に行く度にその絵画を見ては、その画家に思いをはせるのである。

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