時間を守らない民族

去年のことだったか、日本で働く外国人が「日本人は世界一時間を守らない」と言った。
これを聞いてどう思うだろうか。
まさか、我々日本人は世界一時間に正確な民族じゃないかと思う人が多いだろう。
私もそうだった。

電車が秒単位で正確に発着するのは日本くらいだろうし、毎朝9時に皆きちんと出社する。
小学生の頃から「十分前行動」などでしつけられた私たちが、「時間を守らない」と言われる理由とは何だろうか。
何かの間違いだろうと思ったが、こういうことだった。

始業時間には厳しいくせに、終業時間は守らない。
たしかに。
たしかにそうだ。

終業時間を守らないだけではなく、果てはサービス残業という名の下に、賃金を支払わないことを正統化させる。
日本人だとこの働き方に慣れすぎていて、こういう風に言われるまで気付かなかっただろう。

30分や1時間前の出社を暗に迫る会社もあるし、終業時間の後にダラダラと付き合わせる会社もある。
この手の話は散々されていて、就業時間中に効率を上げて働けば「9時5時」で充分だという意見が多い。
しかし、効率を上げれば上げるほど、空いた時間に他の仕事を渡されたり、早く帰ることで悪者扱いされたりするという悪しき習慣がある。

「効率良く」ということよりも「一生懸命」働くことが重要視されていることは日本で少しでも働けばわかる。
もちろんそんな会社ばかりではないし、最近の欧米志向のベンチャー企業などでは仕事の効率を重視して、それを賃金にも反映するところもある。
時間を守るという、当たり前に出来ていると思っていたことに、こんな見方があったのかと今回のことで勉強になった。

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